東北から沖縄に旅する雑穀たちのロマン

「2500年ほど前の東北の縄文土器が沖縄県の北谷(ちゃたん)町で発見された。」
北と南を結ぶ先史時代の壮大な人と物の交流を示すニュースが発表されました。出土品の土器は、縄文晩期後半を中心に北海道南部から青森、秋田、岩手などで花開いた亀ヶ岡文化の土器片で台付きの浅鉢らしいとのことで、表面には「エ」の字に似た模様がうねうねと走り、赤い顔料もうっすらと残っているそうです。鮮やかな漆器や宇宙人のような「遮光器土偶」で有名な亀ヶ岡文化の土器が西日本に伝播し九州にまでたどれていましたが、これで本州北端の文化が列島最南端の島々まで南下したわけです。専門家は「3千年ほど前に人や物の交流が盛んだったことを示す発見」だと評価しています。東北では沖縄周辺の海で採れるイモガイを模したとみられる土製品も広がっており、土器とともに北秋田のヒエやアワなどの雑穀たちも運ばれたと思うと、旅する雑穀たちのロマンを感じますね

くまさん自然農園の “一物全体”の理念

くまさん自然農園が生産・提供する雑穀たちは、自然の力による“一物全体”にこだわって生産しています。

「こだわり」とは、個性・独自性だと思っています。

■“一物全体”による健康(げんき)な暮しの構図

雑穀の力 ・みのるときが旬 旬の恵みと旬の力

地産地興 ・その土地で出来たモノでその土地を興します

一物全体 ・残すことなく全てを食す力をとどけます

元気の素 ・雑穀の力で病気を遠ざける元気づくり

身土不二 ・人と土地は一体で、二つとない健康の元です

■健康の循環を創る“一物全体”の発想

北秋田の風土、風景、風味 この“三風”によってつくられる雑穀たちが“一物全体”となって健康(げんき)の素を提供してくれます。

私たちは、一つひとつの雑穀たちの特色ある植物栄養素の力をかりて、安心安全で顔の見える食品づくりに取り組んでいます。

“一物全体”という食の循環により健康の循環を図ることに挑戦します。

雑穀、第三の波、夢の“一物全体”

21世紀は“植物栄養素”の時代と、脚光を浴び、その栄養成分の効能が実証され医学に貢献しています。栄養学第三世代、機能性医学第四の波と称され植物栄養素の有効性が高く評価されています。なかでも、人類が誕生して今日までその生命を支えてきた雑穀の豊富な栄養成分の有効性が、現代の科学によって実証されてきました。雑穀を主食としていた時代から、雑穀をブレンドしたり発芽させたりする第二の波から、雑穀のより有効活用を目指した第三の波に向かって、いまくまさん自然農園が挑戦しています。雑穀たちのそれぞれの有効成分を“一物全体”として活用する新しい開発です。手法は、さまざまな雑穀を天然成分を損なわない超高圧抽出法によって栄養成分をまるごと取り出し、パウダーやエキスとして商品化します。雑穀がもつ全ての有効成分を一つにする“一物全体”の発想で、21世紀が目指す健康経済社会の救世主としてご期待ください。

雑穀の色の秘密

雑穀の鮮やかで一粒一粒の輝く色に魅了されます。美しいオフホワイトからビビッドな黄色やクリーム色、誘惑するような赤やダークレッドに黒紫、落ち着いた茶色にグレーなど豊かな色彩の世界に魅せられます。

雑穀たちの着飾った色には、子孫を残すために大切な“種”を酸化から守る抗酸化物質のポリフェノールが含まれているのです。

この雑穀を常食すると細胞の酸化を防ぎ、常に若さを維持することができるのです。

雑穀の色は、体の酸化を防ぎ肝臓や腎臓をはじめ、体内の諸器官の若さを維持する働きをしています。その上、豊富な食物繊維や各種の微量ミネラルを吸収でき、体の機能をフルに働かせてくれるのです。

色鮮やかな雑穀は体の酸化を防ぎ、老化を遠ざけるため古代から神の聖なる穀物として栽培されてきましたが、アメリカでは雑穀の体機能調整物質に注目し、デザイナーフーズとして国民に啓蒙、推奨しています。

期待される北秋田の雑穀文化のルーツ(2)

縄文時代のストーンサークル「伊勢堂岱遺跡」

日本の自然遺産、白神山地の秋田県側の麓、鷹巣の米代川の近くに縄文時代後期の「伊勢堂岱遺跡」が1992年に発見され、2001年には約16万㎡が国史跡に指定されました。この遺跡は長径32m~45mの4つの環状列石群が確認され、堀立柱建物や土擴墓群、捨て場などで構成され、鹿角市の大湯環状列石と合せて「縄文時代のストーンサークル」として、秋田、青森、岩手、北海道の古代遺跡群と一緒に世界遺産登録を目指しています。出土品にはヒョウタン形土器、キノコ形、渦巻形土製品や板状土偶など珍しいものがあります。この地方は積雪寒冷地帯のため、水稲耕作も遅く伝わったと推定されており、籾痕のついた土器片が発見されても、弥生時代の水田跡はまだ未確認です。豊かな自然に囲まれ狩猟、漁労、採取などを主体とした生活が長期間続いていたことを考えると、米の前に雑穀の時代があったことがわかります。縄文文化の食生活が解明されるのも近いのでしょうね。

期待される北秋田の雑穀文化のルーツ(1)

世界の考古学者の発掘調査で、5千年、7千年前の遺跡からアワやキビの種が発掘されています。くまさん自然農園の近くにも胡桃館(くるみだて)遺跡があり、1953(昭和33)年に須恵器と土師器の壺が出土し、その後巨大な土居と三間の扉が方立柱とともに発見され、きわめて重要な遺跡だとわかりました。

調査では千年前の建物がそのままの状態で出土した例は、奈良、京都の神社仏閣を除いて他になく、板倉式と呼ばれる構造で東大寺や正倉院と同じ構造です。東北地方で現在最古の建物は中尊寺金色堂(1124年)ですが、それよりも古いのです。その後の調査で木札や木簡なども出土し発掘された木簡には「月料給出物名張」や「米三合」などの数量が書かれています。2008年の奈良文化財研究所との合同地中レーダー調査で、他に5ヵ所で建物が見つかっており、米だけではなく雑穀の収穫状況や種、雑穀文化や北秋田の生活文化のルーツの解明が期待されています。

 

雑穀の世界

“雑穀”と名付けられる穀類は、そもそもどんな穀類なのだろうかと疑問を持たれる方もいらっしゃると思いますが、日本では主穀であるイネ(白米)、小麦およびトウモロコシを除く、イネ科穀類と擬禾穀類(アマランサスなどイネ科穀類に似た植物)のすべてを含んでいるそうです。

狭義には、小さな種をつけるイネ科の夏作物を“雑穀”といい、世界各地に約20種あるそうです。日本では伝統的に栽培されてきた雑穀はイネ科のアワ、キビ、ヒエ、モロコシ、シコクヒエおよびハトムギで、これに擬禾穀のソバを加えていますが、くまさん自然農園では、たかきびやアマランサスに加え発芽玄米も生産しています。

粒食では飯、粒粥、餅、ポップコーンやおこし、粉食では各種のパン、ヌードル、粉粥、和菓子、団子など、粗挽き粒ではミルク粥、また甘酒や各種の酒、味噌、醤油にも使われる万能健康食材として広がっています。

ブレンド雑穀の未来

雑穀を手軽にブレンドした五穀や八穀、十六雑穀米などと呼ばれる豊富な品揃えで「ブレンド雑穀」が人気です。

健康食やダイエット食としての人気に加え味の広がりも魅力で、お粥やスープ、雑穀ラーメン、雑穀かつおふりかけやたまごふりかけ、雑穀せんべいに雑穀パンとメニューも豊富です。また、伝統食文化の魚醤と雑穀をブレンドした健康調味液も開発されています。

お肉やお魚専用、カレー専用やおふくろの卵焼きなどの用途に合わせた健康調味料などにも広がりをみせています。

いまや雑穀ブレンダーが活躍する時代ですから、雑穀を家庭で手軽に活用できることはとても嬉しい限りです。雑穀はコアなイメージがありましたが、古代の食生活のように雑穀が主流になれば健康で元気な暮しを取り返すことができるのではないでしょうか。

くまさん自然農園は、元気な食の発信基地でありたいと願っています。

夏のデトックス雑穀

新陳代謝の活発な夏は排毒の季節です。大量の汗と一緒に体の中の有毒成分や不要物質を流し出し、体の大掃除のために雑穀養生がおすすめです。毒素は脂肪に溜まるので脂肪を燃やして毒と一緒に排出するためには、食を控えて適度な運動が必要です。とはいっても出す一方では体が弱るので、雑穀の中でも栄養成分が豊富なアマランサスに注目です。

白米と比べて食物繊維は8倍、カルシウムは28倍、鉄分は50倍と優れた食品です。アミノ酸の吸収率抜群のリジンが豊富で、理想の雑穀として“神の穀物”ともいわれています。

アマランサスの特色は炊くと独特の強い香りがするので、生姜やナンプラーなど香りの強い野菜や調味料を使ってサラダやタイ料理に使うのも夏場の食欲を誘ってくれます。炊いても水分でふやけず、歯ごたえのあるプチプチ感は、まるでキャビアのようで和風パスタを引き立ててくれます。透明感のあるアマランサスは、新しい夏の食材です。

旅する雑穀たちの夢

雑穀の起源と伝播を研究する東京学芸大学の環境教育学・木俣美樹男教授が執筆された文献に「考古学の発掘調査によると、アワは中国の迎韶遺跡から7000年前、ドイツからは5000年前の種が発掘されています。キビは中国の跑馬嶺遺跡から4800年前、コーカシアでは8000年前、ポーランドやスイスでも5000年ほど前の種が発見されています。ユーラシアの新石器時代の主要食料となったアワとキビの起源の地は確実にはまだわかっていませんが、いったいどこなのでしょうか。」とあります。

木俣教授は、多くの先住民族が厳しい自然の下に、多様な雑穀に支えられて暮らしている人間が恋しくて、「雑穀」と総称される植物の原郷とその旅路を探る現代の旅に、見果てぬ夢を追い求めています。と、旅する種を回想されています。北秋田で「雑穀」を栽培する“くまさん自然農園”は、世界を永く旅してきた雑穀たちの終着地なのでしょうか。雑穀たちの悠久の旅にロマンを感じます。