幻の雑穀「四石稗(しこくびえ)」の力

雑穀のなかでも「シコクビエ」は唯一のアルカリ性で、デンプン消化酵素の働きで飲み込んでもちゃんと消化されるため離乳食としても食されています。
イネ科オヒシバ属で穂が指状になることからフィンガーミレットと呼ばれています。
原産地はアフリカですが日本には縄文晩期にインド、中国を経由し渡来したようです。
カルシウム、ビタミンB1、ミネラル、食物繊維が豊富で栄養価は雑穀の中でも優れたスーパーフードで、インドネシアでは今でも重要な主食となっています。
日本では“四石稗”と呼ばれ、中部、近畿、四国の山間地で栽培され、殻のない四石稗を通して大地のエネルギーを取り込める魅力があり、消化の良さ、栄養価の高いことから子供の栄養食品として研究が進んでいます。
21世紀に入り植物栄養素が注目されるなか、“幻の雑穀”といわれる四石稗の生産が増えるといいですね。